詩のようなもの

ぽろぽろと綴ります。

子どもは家族を選べないから

拠点の旗を立てられない。


言葉を持たぬ魂が

何かを伝えようとしている。

耳をすます者はいるか。

目をこらす者はいるか。

どこにも誰もいないことを悟った魂は

再び言葉のない世界に閉じこもる。


かみさまは、

にんげんがつくったものだから、

ねがいをかなえることなんて

できやしないのだ。

もしほんとうにできるなら、

にんげんがとっくにかなえてる。

にんげんにできないことは、

かみさまにはできないのだ。

あかんぼうにもどってあいされることも、

あいするあのひとをいきかえらせることも。


夢の中で、

わたしは膝を抱えて座っております。

そよ風が、

わたしを少しずつ削り落としてゆきます。

何百年か、何億年かかけて、

わたしが心臓だけになったとき、

本当の愛を知ることができましょう。

そうしたら、拾ってくれた誰かを

わたしは永遠に愛することが

できるでしょう。


頭の中には黴臭い霧があります。

吐息は油のように飛び散ります。

胸のあたりは錆びた鉄のようです。

おなかは奈落の底へ続いています。

手足はありません。

千切れて何処かへ行ってしまいました。


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